② 見て聴いて読む!

2018年1月31日 (水)

水底の女

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チャンドラーシリーズの翻訳をこの作品で完結とした村上春樹・訳の『水底の女』を読んだ。確かに推理ものとして難はあるがマーロウをはじめ、登場人物のキャラクターとその会話の妙で読ませる。

チャンドラーシリーズは学生時代、清水俊二訳で読んだ。当時これ以上はない翻訳だと思ったが―時代は変わる―村上の翻訳で改めて読み直したい気になった。


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2018年1月13日 (土)

ギリシャ人の物語Ⅲ

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古代ギリシャでアテネ、スパルタ、テーベといった都市国家が輝き、覇権を争い、やがてその力を失いつつあった2300年前、ギリシャの中心から外れた北に位置するマケドニアにアレクサンダーが王の子として誕生した。世襲ではなく認められて父に続きマケドニアの王となったアレクサンダーはギリシャを治めるや、20歳にして中近東への東征をスタート、ペルシャとの合戦に次々に勝利していく。若きアレクサンダーのスピードと行動力、合戦が具体的で面白い!33歳を目前にして亡くなるまでのアレクサンダーの軌跡を描く。

なぜ、アレクサンダーは大王とまで言われるのか?塩野はこの『ギリシャ人の物語Ⅲ 新しき力』(2017年12月刊、新潮社)でアレクサンダーという類まれな若き王を描き、ギリシャ人物語シリーズの掉尾を飾るにふさわしい作品とした。『ローマ人の物語』のユリウス・カエサル同様、塩野は才能に溢れ、決断力のあるいい男が好きである。

ヨーロッパ、特にイタリア周辺を旅行するものにとって塩野作品を読んでいるかいないかでその魅力は天と地ほども違う。


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2017年12月28日 (木)

J・ディーヴァー『スティール・キス』

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J・ディーヴァー『スティール・キス』(文藝春秋刊)を読んだ。ライム・シリーズも12作目だという。事故で重度の障害を持ち車椅子に乗りながら犯罪現場に残された微細な残留物から科学捜査を行うもと警察官のリンカーン・ライム

今作では刑事事件から離れ、民事訴訟に取り組むリンカーン・ライムだったがニューヨーク市警刑事アメリア・サックスが追う連続殺人犯の事件とやがて絡んでいく。新たにジュリエット・アーチャーというこちらも障害者の女性が捜査に加わる。

J・ディーヴァーという作家は題材となる素材―今回はエスカレーターという機械、ネット操作という恐怖、アメリカの訴訟社会―への興味の持ち方、その使い方が巧み。加えて、登場人物の視点、転換、反転とストーリーテリングがうまい。鬼に金棒!?終盤の展開に「こーくるかあ!」と感心してしまった。

2日で読んでしまった。池田真紀子の翻訳はいつもながら読みやすくていい。


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2017年12月25日 (月)

SACDで聴きたくて・・

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K・ジャレットの『サンベア・コンサート』をSACDで聴きたくてを手に入れた。外は暴風警報で天気が荒れている。


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2017年11月20日 (月)

そういえば・・ブレードランナー

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そういえば、映画『ブレードランナー2049』を見たのであった。リドリー・スコットが監督した『ブレードランナー』公開されたのが1982年。今回、監督がカナダ出身ということもあり前作が黒のイメージに対して、白を基調にした画面作りをしたとテレビでのインタヴューで語っていた。

レプリカントという遺伝子工学で作られた人造人間を捕まえるのが<ブレードランナー>と呼ばれる捜査官。人造人間を作るタイレル社は巨大になり、タイレル社のオーナーはますます怪物になっていた。自分の出自を知り悩み苦しむレプリカントたちをブレードランナーは追う。前作ではその捜査官をハリソン・フォードが、今回は『ラ・ラ・ランド』のライアン・ゴズリングが演じる(もちろん、歌は歌わない)。前作で最後にハリソン・フォードと戦うレプリカント(ルトガー・ハウアー)の悲しみが忘れ難い。

それから35年。ブレードランナーは見た目、今風にかっこよくなっていた。かっこよくはなっていたが捜査での褒美(?)は自室アパート内でのヴァーチャル美女のグレードアップくらいである。うれしいような、悲しいような・・・。

今回の映画にリドリー・スコットのような執拗、個性はない。その分、軽いが監督の個性の押し売りよりはいい。小さな木片さえ無くなった地球の現状、部下のように動くドローンやヴァーチャル美女といった未来のテクノロジーが面白い。映像もいいがそれ以上に良かったのは効果的な音響設計だろうか・・・、それがとても楽しめた。

シリーズ化される映画で最初の映画を越える作品は滅多にない。それでも最新作『猿の惑星・聖戦記(グレート・ウォー)』を見てしまうのは誰?


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2017年11月14日 (火)

読書がはかどらない

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この頃どうも読書がはかどらない。答えは炬燵がないからである。そこで、雨が降る前に落ち葉掃除をしてから部屋に炬燵を出した。リンゴは昨日買ったばかりだが、炬燵に載せるミカンはまだない。



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2017年10月 5日 (木)

AUTUMN

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昨夜は中秋の名月ということだったが月が顔を見せたのはほんの少しだけだった。

近頃、よくターンテーブルに乗るジョージ・ウインストンの『AUTUMN』、B面がオクトーバーで道、月、海、星という曲順になっている。ウインストンのピアノはわかりやすく、しかも心に染み入る。



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2017年8月30日 (水)

気温が下がり・・

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気温が下がり、セミの鳴き声も急に聞こえなくなり、頭の中に音楽が入ってくるようになった。良かった。

レコードはリヒテルのバッハ、平均律。


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2017年7月25日 (火)

潔い

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アルゲリッチのバッハはとても潔い。思わず背筋をピシッーとし、姿勢を正したくなる。

熟したスモモがおいしい季節。どこぞの総理が「李下に冠を正さず」と言った。





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2017年5月 1日 (月)

『羆撃ち』

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少し前になるがNHKのプロフェッショナルという番組で北海道、知床に住み羆を狩る久保俊治という方をドキュメントした放送があり、興味深く見た。そこで、久保俊治・著『羆撃ち』(小学館、2009年刊)という本を手に取った。その久保氏、父親の影響もあり少年時代に狩に接し、10代ですでに猟師になろうと決心。20代で羆狩りのハンターとなる。

久保氏、山という自然の中、羆と人間、生きものとして一対一になり熊を狩るのを流儀としている。鹿や熊の習性を観察し、学びながら何日もかけて山の中で羆を追う。そんな山の中で彼が感じる自然との一体感を感じる文章がすばらしい。実際に体験したものでなければ書けない描写の数々である。

冬山で倒したばかりの鹿の体内で久保氏が手を温めることが書かれている。自分が乗るソリを曳く犬で同じ行動をとろうとしたアメリカ人作家の短編を読んだことがある。また、先年ディカプリオが主演男優でアカデミー賞を獲った映画「レヴェナント蘇えりし者」ではディカプリオが死んだばかりの馬の体内に潜り、嵐を凌いだシーンもあった。人は寒さが堪えられない。

本の後半、生まれて間もない真っ白なアイヌ犬を譲り受け、訓練し、猟に伴う。フチと名付けられた牝のアイヌ犬はかしこく勇敢で、猟のかけがえのない同行者に育つ。

『羆撃ち』で描かれたのは著者の猟の前半生。NHNの番組で今現在、執筆する姿も紹介されていた。久保氏のその後の山、自然、猟、羆への関わりを知りたい。









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