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2013年3月 2日 (土)

等伯とデザイン

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小説『等伯』を読んでいたら、長谷川等伯が他にどんな絵を残していたのか興味が沸き『もっと知りたい 長谷川等伯 生涯と作品』(東京美術・刊)を求めた。小説を読みながら、絵も見るとさらに面白い。

等伯は若き絵仏師時代から絵に落款を書き入れている。絵師としての実力、自信からくる強い自己の存在がそこにはある。後年、等伯は狩野永徳をライバル視するが残された寺の障壁画を見ると大胆な構図と繊細な色使いが感じられる。一方、狩野派はデフォルメが激しいく、逆に自派のスタイルにますます捉われているようにも見える。

『等伯』に戻ると秋草を等伯が描く際、花のひとひら葉の一枚を描いていくうちに精密さから花も葉も図案化になっていくと安部は書く。精密に写し取るよりも、花や葉の本性を象徴的に描いた方がより本物らしく見えるとある。著者は“無意識に記号として識別”としているが、これはデザインに繋がる。

<千利休像>も等伯の作品だと知った(今まで知らなかった)。画いたのは利休が亡くなった後のこと。この利休の顔、志村喬(黒澤明の生きる)に似てる。見るたびにそう思う。


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