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2012年9月 4日 (火)

日光写真

20120903dscf0636

黒い袋から慎重に手札大の印画紙を一枚取り出し、四角い枠にセットし日光に当てる。そして何分か後、印画紙には太陽によって種紙(原稿)の影が焼き付けられる。それを水に浸し、乾かし、<日光写真>は完成した。種紙を換え、子どもである私はそれを何度かくり返す。

子どもの頃、雑誌付録についた<日光写真>。写真と言っても、種紙の形が焼き付けられただけの青い影である。でも、当時はワクワクして作った筈だ。しかし、出来上がった写真は写真というよりはただの影。その影も、定着液もないので何日か後には消えてしまう運命にあった。

夏も終り、印画紙も日光写真セットも押入れの隅に追いやられ、やがて捨てる捨てないと悩んではそのほとんどが不要なゴミとなっていった。数え切れない付録たちと私はこんなふうに分かれた。


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