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2012年3月 2日 (金)

そして、『ミレニアム3』

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シリーズ最終章にあたる『ミレニアム3・眠れる女と狂卓の騎士』は前作『ミレニアム2・火と戯れる女』のほとんど後編という内容だった。この大きな物語は作者スティーグ・ラーソンによって最初から構想されていた感が強い。ミレニアム1は島を舞台とし、2はアクション、3は政治的という特徴を持たせた。

主人公である雑誌<ミレニアム>の記者ミカエルは知的で行動的で外見もいいときてるから困る。しかも、出会う女たちからも次々に好かれる(肉体的にも)のだからもっと困る。これでは編集・出版界のジェームズ・ボンドである。

『ミレニアム3』ではあのドラゴン・タトゥーの女であるリスベット・サランデルは事情があり身動きがとれない。そのため、組織や周囲の人間が複雑に絡みながら動く。『ミレニアム』は<ミレニアム3>があったからこそ、単にアクションだけでなくミステリーと言う枠を分厚くした。

訳者であるヘレンハレム美穂のあとがきを読むと“原作から仏訳にしたものを翻訳した”とある。どういう経過、ニュアンスの違いがあってこのような翻訳方法をとったのだろう?少し気になった。

作者ラーソンは『ミレニアム』シリーズの世界的な成功を待たずに若くして亡くなってしまった。この死に関して小説のモデルとなった誰かからの陰謀説と言うのは実際にはなかったようだが、彼の死はとても惜しまれる。

ラーソンが描いたストックホルムの街、機会があったら是非歩いてみたい。



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