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2012年2月22日 (水)

ミレニアム2

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上巻のあとがきに訳者が<ミレニアム>に触れていた。それによるとスウェーデン国内で同作品が映画化、2009年に公開されると評判も上々。今回のD・フィンチャー作品はハリウッドのリメイク版だと言う。しかしながら、ハリウッドのリメイク(映画)はよかった試しがない・・。

映画ついでにもうひとつ。<ミレニアム2・火と戯れる女>の発端、ストックホルムの経済雑誌・ミレニアム編集部に企画原稿を持ち込んだのがフリージャナリストであるダグ・スヴェンソン。ダグの恋人が犯罪学研究者であるミア・ベルイマンである。そう、スウェーデンでベルイマンと言えば映画監督のイングマル・ベルイマンとなる。

監督ベルイマンは意識して白黒で映画を撮っていた。神を題材とした重苦しいのもあったが<野いちご>、<処女の泉>、<魔術師>は面白く観ることができた。ベルイマンにはお気に入りの俳優が何人かいて女優ではリブ・ウルマン、男優ではマックス・フォン・シドーだろう。後年、確かベルイマンはリブ・ウルマンと結婚したし、マックス・フォン・シドーはハリウッド映画の悪役で今も活躍している。今のマックス・フォン・シドーしか知らない人は<処女の泉>を見るといい。シドーを100倍見直すことになる。つまり、私たちやその前の世代にとってスウェーデン映画といえばベルイマンそのものだった。

さて、小説<ミレニアム2・火と戯れる女>である。もちろん、その女は背中にドラゴンタトゥーのリスベット・サランデル。150センチの身長で男どもを(オーバーに言えば)なぎ倒す。今回の小説も長く、登場人物も多いが作者ラーソンの手腕は見事だ。知人の辛口Y氏は小説<ミレニアム1>を“もったりした”と評したが、ラーソンがジャーナリストとして磨いた取材能力や構成は今回もいい意味で充分に“もったり”内容に生かされている。登場する刑事たちのダメさ加減まで的確に書いた。

作者ラーソン、読む人によっては書き過ぎ(資料の列挙、買いもの内容、バッグの中味など)と言われようがこれは必要充分条件と受けとめたい。読みながら私は雪かき用の毛糸の帽子をエエィと脱いだ。次のページをめくるのがもどかしい・・。


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