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2011年11月16日 (水)

クライバーのブラームス

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日中、雹が何度か降った。トなると、この季節に聴きたくなるのがクライバーによるブラームスの交響曲第四番である。晩秋から冬、雪があたり一面を覆うまでの<荒涼とした風景>になんてピッタリなんだろうとハンドルを握りながら以前はよく聴いた。四角く切り取られたフロントガラスがスクリーンになり、第一楽章が聞きながら、眺める車外の風景は変っていった。ドライブは趣味ではないが、いい時間だった。

当時、車の中で聴いたのはカセットテープ。それがやがてCDになり、SACDになり、SHM-CDと媒体も変ってきた。LPでも持っているので中味のある演奏は名のある盤になり、後の世へ残っていく。

当初、このブラームスはジャケットのクライバーの表情のように<憂愁>を帯びたものとして聴いていてそれなりに満足していた。しかし、聴き進めていくうちに希望や勇気、元気といったプラスの要因も充分感じられるようになった。たぶん、それら全てを含み、感じさせるのがこのブラームスの交響曲の豊かさなのだろう。

毎年、年明けに花満載の楽友協会大ホールでウィーンフィルによるニューイヤーコンサートが放送され、指揮者はその都度変る。1989年、1992年の2度その指揮台に立ったクライバーは優雅に踊るような指揮をした。その時のえもいわれぬクライバーの表情が目に浮かぶ。クライバーは憂愁だけの人ではなかった。

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