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2011年3月 7日 (月)

木内昇の新選組

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先の直木賞だった木内昇(のぼり)の『漂砂のうたう』がよかったので、手に取ったのは『新選組・幕末の青嵐』(集英社文庫)である。

近藤勇を長とする新選組の主だった面々それぞれに出来事や彼らの内面を語らせるスタイルを取っている。読み進めるうちに著者の土方歳三への描き方に次第に力が入っていくのがわかる。新選組が新選組として存在し、役割りを果たし、進むべき道を土方は整えた。そして、近藤、土方、沖田、山南、永倉、斎藤たちに内心を語らせ、また互いを評することで新選組という組織に関わる個人の考え方の違いを著者は浮かび上がらせた。

個人的には新選組は幕末の無茶な殺人集団のような印象が強く、彼らを題材とした小説を読んだことが今までなく興味が持てなかった。それが木内により沈着冷静かつクール、実はこっそり熱いを隠し持つ筆致で幕末の若者たちが描かれており、新鮮である。

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