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2010年11月

2010年11月30日 (火)

熟す

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そっと触って、何度となく硬さを確かめた洋梨がようやく熟した
ナイフで四つにカットし、シャリシャリと皮を剥く。
待ちきれず、台所に立ったまま、口に入れる。

ラ・フランスのかくも甘き香り。
秋と冬の狭間ノ味わい。

※「熟した」をクリックすると“エフさんのブログ”へリンクします。
※『洋梨クラブ』ではただ今、会員を募集中です。気軽に洋梨を話題にし、リンクして遊ぶ程度のことです。お気軽にご参加を・・なんてネ。

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2010年11月29日 (月)

もみじが落ちた

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深夜か早朝、トタン屋根を打つものがいた。あれはアラレなのかヒョウなのか。ベッドの中で推し測るだけで、確かめるより億劫さが勝った。横向きになると背中に冷気を感じ、何度か布団を引き寄せた。

夜が明けても、夕方のような暗さの朝、雷が鳴った。廊下のガラス引き戸が小刻みに震え、地震と勘違いしてしまう。かくも自然はおもしろい。

コーヒーを淹れよう。熱いコーヒーを・・。

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2010年11月28日 (日)

ツリーハウス

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親戚に先の太平洋戦争前、満州へ渡り、嫁いだ伯母がいる。伯母は1枚の写真で結婚相手を決め、海を渡った。その後、数年でこの国は無条件降伏。途端にソ連軍が中国へ侵攻してきた。引き揚げる途中で伯母は一人息子を病気で亡くした。幼くして亡くなったその男の子はとても利発だったことだけは聞いたことがある。しかし、残念なことに伯母の満州での暮らしや引き揚げた時の様子を詳しく聞いた覚えがない。

『ツリーハウス』(角田光代著、2010年10月15日発行、文藝春秋刊)は三代に渡る家族の物語である。その1代目にあたる藤代泰造、ヤエ夫婦も命からがら満州から戻る船の中で長男を亡くす。夫婦はまさしく戦後を生き抜くために苦労して新宿近くに中華料理の店、翡翠飯店(ひすいはんてん)をはじめる。

昭和と平成に入ってからの、誰しも思い当たる事件が登場人物の周辺に出てくる。以前、桜庭一樹の『赤朽葉家の伝説』を読んだ時も感心したのだが、この『ツリーハウス』の作者である角田光代も物語への時代の取り入れ方がとてもうまい。小説の構想段階で人物、時代、事件の綿密な年表を作成したことだろう。

物語は1代目の泰造が亡くなったところから、はじまる。このブログではこれ以上、ストーリーに踏み込むことはしない。藤代家のどの登場人物もすべてフツウの人々である。私たち以上にフツウかも知れない。このフツウさがこんなにも読ませることが凄い。つまり、フツウという生活の裏に誰もがどれひとつ同じではない背景と価値を持ち得る。角田が言わせる人物たちの柔軟な科白と人物設定の巧みさにうなる。ガウーッ!

今年も多く本は読んでいないが、小説ではこの『ツリーハウス』をベストとしたい。

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2010年11月27日 (土)

予約の件

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クリスマス・ケーキの予約をする。チラシを見て毎年さんざん悩むが、結局注文するのは<モンブラン系>となる。去年もそうだった。昔よく食べたのがなつかしいのか、一時期全く食べなかった反動なのか、単に栗好きなのかよくわからない。傘にもみじの雨が降る。

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2010年11月26日 (金)

最後に輝く

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先だって、今秋の紅葉はヘタだとケチをつけたりしたが、秋の最後にモミジが輝いた。

屋根に水気がないのを確認し、瓦の雪止めを締めなおす。去年までの積雪で雪止めはかなり緩んでいた。カニのように屋根を横ばいに移動する。赤いジャンパーを着ていたら、もっと笑えたかもしれない。逆光に燃えるモミジを時おり横に見やり、屋根を這った。

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2010年11月25日 (木)

小さな客

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「いないかなぁ、ふぅー・・」
小さな客人は窓の外を眺め、少しがっかりしている。
そう、めだかヶ池の金魚はこの寒さで池の深い底に身を潜めている。底は水面より、いくらか暖かいからね。長い冬もすぐそこだ。

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2010年11月24日 (水)

秋ダイコン

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「秋の、いや、もう冬の冷たい風が体から水分を日々奪っていく」と秋ダイコンは嘆いた。あの体全体に満ち溢れた瑞々しい気分はいったいどこに行ったんだとも思った。

抜かれるまで、思えば充実した秋を過ごした。暖かな日射しと土からの充分な栄養、スズメとの朝の楽しい会話。いつも、横を通る猫は最後まで気取っていたな。なにげない日常が全てだった。

「りっぱな切り干しダイコンになってね!」ヒモを通した人がずいぶん前に言ったような気がする。そう言えば、肌がもうカサカサだ。薄れゆく記憶の中で秋ダイコンは最後に思った。

「プリンが食いてぇ!黄色くて、甘ぁーいプリン!」

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2010年11月23日 (火)

祝日

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いい祝日だ。雨どい掃除にはもってこいの日和だ。
・・・天気が良ければこうなる筈であった。しょうがないな、本でも読もう。

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2010年11月22日 (月)

黄葉

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これもNHKスペシャルの受け売りなのだが、この国の紅葉が赤も混じり多様で見事なのは氷河がここまで降りて来なかったことによるそうだ。比してヨーローッパ上部は氷河が南下した時代のせいで木の種類が半減したとあった。そのため、赤系統が少ない。

ヨーロッパやカナダの黄葉、同系色もあれはあれで統一感もありきれいだと思う。

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2010年11月21日 (日)

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秋も終わりの花を庭から集めてきたシェフは
さっさと甕(かめ)に放り込み、玄関に置いた
「花の正面はどこ?」と問うと「ないッ」とシェフは答えた

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2010年11月20日 (土)

ラ・フランス

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久しぶりに穏やかな日射しがイナカーナに降り注いでいる
早く落ち葉を掃除したいのだが、まだまだ木々に葉が残っているので我慢している
今年のもみじは紅葉がへたくそである

いつも訪ねるaniseさんのブログに<ラ・フランス>の写真があったのでリンク!
リンク提案者の<幸せの匂いを探す>エフさんへもリンク!

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2010年11月19日 (金)

ロードサイド・クロス

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ジェフリー・ディーヴァーの『ロードサイド・クロス』(文藝春秋刊)が出た。キャサリン・ダンスの第2弾である。ダンスはカルフォルニア州捜査局の捜査官、凶悪な事件を追う。デーヴァーは『ボーン・コレクター』に代表されるライム・シリーズで有名だが、シリーズの中でダンスが1度だけ登場し、魅力的なキャラクターとして描かれていた。ライムが犯罪を科学分析で解明するにの対しダンスは相手のしぐさや身体から発せられるボディランゲージで嘘か誠かを読み取っていく。

ディーヴァーがダンスを主人公とした前作『スリーピング・ドール』を読んだ時も触れたと思うが、まさに映画的な場面展開で飽きさせない。しかも、二人の子持ちで家庭を守り、二人の男性に心引かれる独身のダンス。サスペンス、日常の家庭生活、小説としてどちらにも手抜かりがない。ちなみにダンスのストレス解消法は靴を買うことである。

今回の『ロードサイド・クロス』はインターネットとブログが題材となっている。作者は登場人物であるボーリング(大学教授)に「みんな個人情報をネットに公開しすぎなんですよ。無防備すぎる」とも言わせている。

ストーリーには関係ないがダンスたちの会話に日本のSFアニメ『攻殻機動隊』が出てくる。たぶん、デーヴァーはこのアニメが好きなのだろう。

本文が2段組で500ページもある『ロードサイド・クロス』。それほど熱のない風邪のおかげで充分、堪能することができた。




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2010年11月18日 (木)

静かに

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風邪なので静かに過ごしている
部屋を暖かくして
ビタミンCを摂って
うがいをして
何もできないが本なら少しは読める

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2010年11月17日 (水)

松ノ勧進

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山からブォーッと伏(ぶし)が降りてきて
暦とお札を置いてった

注)『松の勧進』とは、大みそかから元旦に行われる出羽ノ山神社の祭の浄財を募る行事のこと。この祭はよく「ゆく年くる年」に出ます。

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2010年11月16日 (火)

溺れるサカナ

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ジャズもたまに聴く。アメリカの熱いヤツもヨーロッパのクールなものも。これはジョバンニ・ミラバッシの『AVANTI!』(澤野工房)というアルバム。ソロ・ピアノである。ミラバッシはイタリア人でフランスを活動の拠点にしている。

CDで聴いた音楽を相手に伝えるのは難しい。どんなふうに言葉で語ったらいいのか。よく月並みな比喩になってしまう。比喩に溺れるサカナだ。その点、友人と同席したコンサートが良かった場合だと感動を単純に言い合っても、互いに分かりあえたりする。つまり、コンサートに行く位だから同じ対象に興味があるので、へたな言葉は必要がない。だが、相手が知らないCDは難しい。

ミラバッシのこのアルバムは戦争や平和にちなんだ曲が取り上げられている。聴き込み過ぎると個性の強さが感じられるかもしれない。ミラバッシのピアノは甘っちょろくないメーセージ内包するが、それを知らなくとも美しいものは美しく心に響く。

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2010年11月15日 (月)

ンググ

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体がだるい、喉が痛い、となると風邪しかないか・・

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2010年11月14日 (日)

加速

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タイヤを冬用に交換し
パイプの車庫を建てる
疲れて午後、炬燵に横になり
落ちてゆく葉をぼんやりと窓の外に見る
秋が終わりへ加速してゆく

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2010年11月13日 (土)

階段パン屋

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階段を上がる人、降りる人を眺めながら焼きたてのアップルパイを食べた。階段の通行人と何度か目があったが、正しく口を開けて食べた。パイの中のリンゴの歯ざわりまで熱い。ちなみに飲み物はキャラメル・ラテのショートサイズだが、甘みのないコーヒーの方が良かった。

病院の中、階段のすぐ下にパン屋があり、しかもおいしいとメイ・ヨークからずいぶん前に情報は得ていた。しかし、これまで機会がなかったがやっと食べることができた。次からはパン目的で病院に通うことになるかもしれない。通えば、飲み物の選択ももっとうまくなれる。

階段の手すりを飛び越えて、すぐ下のパン屋が襲撃を受けることはなかった。金曜の午後1時30分から2時まで穏やかに時間は流れた。病院の中だし、人通りは充分多い。

明日もたぶんパン屋襲撃はないと思う。

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2010年11月12日 (金)

午後の空は鈍く

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目薬をさす、口があく
ついでに午後の空を見る

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2010年11月11日 (木)

更新

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誕生日も近いのでイナカーナ警察署へ車の免許証の更新に出かけた。幸いなことに5年間、違反も事故もなく更新に至った。講習も短いので済む。

幼い時に描いた未来都市は巨大なキノコ状で、てっぺんが透明なドームに覆われた街が造られていた。キノコ都市を結ぶ個人の交通手段は空飛ぶ車で、もちろん、タイヤはなく、ゆえに雪の季節になってもタイヤ交換の必要はない。

タイヤ交換のないなんとも羨ましい自分が思い描いた未来都市。
ふふ・・そうでもないか。


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2010年11月10日 (水)

ビューーイと風が

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ビューーイと風が鳴っていた。鳥は風を捉えて空中を激しく上下した。神社を離れ、道路端に停めておいた車に乗り込む。走り出したら、あの匂いがした。「イチョウの実」だ。外にいる時は寒さで気付かなかったが、イチョウの落ちた実の匂いが体にまとわりついたのだろう。

子どもの頃、何度かイチョウの実を拾いにいった。たぶん、割り箸を持って、強烈な匂いから避けるように手を伸ばしてつまんだ筈だ。バケツに入れ持ち帰った実は壊れた雨どいの下に置き、雨水にさらした。しばらくすると、果肉は洗い流され、種が残り、銀杏になった。

フライパンで炒った銀杏は「食べ過ぎると駄目!」と言われながら、何個が駄目で何個までがいいのか、わからないままに食べた。半透明なミドリ色のきれいな実が食卓に乗り、暗い冬の夜を輝かせた。

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2010年11月 9日 (火)

手こずる 

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バルガス・リョサの『緑の家』に手こずっている。冒頭の改行のない文章から、南米の熱くて息詰まる混沌に放りこまれたようだ。離れた地域で物語が進行し、いったい作者はどこへ向かおうとしているのか。

この物語を読み進めるより、雪囲いの方がよほど容易く思える。

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2010年11月 8日 (月)

新米

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「からっぽだぜ、どうすんだ?」
ついに新米が底をつき、袋は抗議をはじめた

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2010年11月 7日 (日)

誰も、誰も

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誰も掃いてはならぬ!
誰も、誰も掃いてはならぬ!
掃除当番、あなたでさえも、
時を、時を待つのだ!

冷たく激しい木枯らしが吹き荒れた後に
訪れた安息のような日射しの中で
木々は最後の葉を落とす

おお、竹ぼうきを持て!
板の塵取りを準備しろ!
てぬぐいを頭に巻くのだ
晴れ間とともに掃く!
私は掃く!
私は掃く!

『誰も寝てはならぬ』(プッチーニ作曲、トゥーランドットより)はパバロッティで聴くことにしている。歌っても、途中の歌詞が曲に合いません、念のため。

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2010年11月 6日 (土)

プリンターのこと

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新しいプリンターを求めた。これまで、高いインクカートリッジと目詰まりにさんざん悩まされた。そこで、画質のよい写真プリントはしないと割り切りプリンターを捜した。文字がきちんと読めさえすればいい。

決めるまでカマボコ型にするか、輝くベントウバコ型か迷った。結果として少し愛嬌のあるカマボコ型にしたわけだ。

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2010年11月 5日 (金)

錆び色の雨

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秋の夜、トタン屋根に雨が降っている。ついこの前、トタンを塗り直したので、雨のはじきはまだいいはずだ。こげ茶色の屋根だったが、実際に買ってきペンキは錆び色でそのまま塗ってしまった。思ったより赤くなり、古い家にアクセントが加わった。

晩秋へ向かうさびしさの中、雨はまだわずかに温かい。

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2010年11月 4日 (木)

ハクサイ

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「ヤァ、また来たよ!」
ハクサイが言った
ずいぶん遠いところから来たのに、汚れた上着を脱いだのか
ハクサイはすっきりとした顔と体をしていた
「よーく、来たね、疲れただろう」
私は内心のヨロコビを隠し、ねぎらいの言葉をかけ
さりげなく続けた
「どうだろう、熱い風呂で汗でも流したらどうだい?」

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2010年11月 3日 (水)

セイコートーテイ

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雨に加えて強い風が吹いて、カミナリも鳴る
おまけに雹だ

西高東低の気圧配置は早くもサービス満点である

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2010年11月 2日 (火)

炬燵

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部屋に炬燵を出した。炬燵には蜜柑が定番だが、まだ時期ではない。代わりに柿を毎日、食べている。固いカチカチの柿が好みである。

柿はともかく、これで読書ができる。

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2010年11月 1日 (月)

11月

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寒く風も吹いた10月が終わり
いよいよ11月に入った

冬の支度に取りかかろう

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