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2010年10月15日 (金)

いちじくの記憶

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山にほど近い産直の店に生の<いちじく>が置いてあり、なつかしくて求めた。

水を使わず、砂糖、酒、味醂を入れ中火で煮、細火でコトコト。最後に酢と醤油を入れ、言わばいちじくの甘露煮といったところだ。味醂の代わりに白か赤どちらかのワインでも良いとシェフは付け加えた。

昔、家の庭にいちじくの木があり、亡き叔母はよくいちじくを煮た。当時はおやつの意味もあり、実の根元を手づかみしては食べた。砂糖で甘く、果肉の中に細かな種が詰まっている。種はサリサリした食感で食べた後、口の中によく残った。飽きるほど食べたものだ。

先月、多くの親戚と集まる機会があり、子どもの頃よく家に来ていた女性が懐石料理に出た小さないちじくを懐かしがった。彼女も家で叔母が作ったいちじく煮を何度も食べていたのだろう。叔母はまわりのものにもいちじくの味も残した。


今、いちじくの木は無くなったが、店先で目にすると子ども時代の記憶が立ち上がる。

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