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2009年12月19日 (土)

牛に曳かれて

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フクミミ若くして父親を亡くし、尋常小学校を出るとすぐに働き始めた。貧しい中でやりくりしたが好きな本はよく読んだ。ある時、離れた山へ焚き木を買いに出かける機会があり、飼っていた牛を伴い荷車を曳かせた。目的の焚き木を求め荷車に山積みにした帰り道、ふと牛を前に歩ませた。すると牛は自分の帰る町がわかるらしく勝手に先を進んでゆく。「これなら、大丈夫だ」フクミミは牛に荷車をまかせ、ふところから本を取り出すと歩きながら読みはじめた。牛に道ををまかせ読書しながらゆっくりとついていったものだ・・・フクミミは焼酎を飲みながら遠い日のことを話す。
ところで、隣り州の小学校の玄関近くに焚き木を背負ったニノミヤ像を見かける。もし、この像のニノミヤ氏より先にフクミミが生まれ有名にでもなっていたら、“焚き木を載せた荷車を牛に曳かせ本に読
みながら歩くフクミミ”がこの国の小学校の像になっていたかもしれない。
しかし、像の制作費がばく大なため事業仕分けで真っ先に廃止されることになる。

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