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2009年8月27日 (木)

メイ・ヨーク 猫に忠告を受ける

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「そこのお嬢さん、ここ旧市街のレストランの実に97パーセントは料理が全くいけません」
うまい料理はどこにあると旧市街を歩き回っていたアタシに猫は言った。
少しばかり茶と黒の毛が入った白い猫がベンチに横たわっている。キョロキョロしてるアタシに関心を持ったらしい。
「ん?」と小首をかしげたアタシは「じゃあ、残りの3パーセントに・・」と猫に問うた。
「そう、悲しいかな、百軒のレストランのうち、わずか三軒しか本物の料理はない」と猫。
「ふう、それしかないのね」アタシは落胆する。
「97パーセントのレストランはこれだけ海に囲まれた街にありながら、なんと冷凍食品を使っている。馬鹿な話さ」
アタシはコクリと頷いた。
「もちろん、猫であるボクはヨダレの出る数少ない店は知ってるけどね」
道理で毛並みのいい猫だ。でも、今は昼寝の睡魔のせいか案内する気はないらしい。
メイ・ヨークは猫に礼を言って再び旧市街を歩き始めた。
猫に忠告を受けたアタシは注意深く店のたたずまいを見ながら歩く。新鮮な魚介類で料理を作る店はたぶんそんなに大きくなくこぎれいで食事時にはたくさんの人が並んでいる筈である。味のわかる猫の出入りも多いに違いない。もし、それでも難しかったら、さっきの猫の後をこっそりつける手もある。
メイ・ヨークは食事に労力を惜しまない。

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