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2009年8月

2009年8月31日 (月)

テンペスト

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思わぬ風のせいか、とびガエルはこれまでにない飛行距離を記録した。手の指を思いっきり裂けるほどに拡げ、両足は体にうんと近づけ跳んだ。
ヒューー、ーーーーーーーイ。
風にも流れがあるとは知っていたがこれほどの力を与えるものだとはとびガエル自身も考えられなかった。気がつけばいつも飛び移れる木を遥かに越えていた。
すると「おぉーい、気をつけろぉお・・東の空が暗ーいぞぉ」天から野太い声が降ってきた。ブナじいさんだ。ブナじいさんのことを人は森の主だと言うが、まあ経験は俺たちとびガエル族とは天地も差があるので素直に聞くことにしている。そう、この時期こんな風の後には強烈な風と巨大雨粒が滝のように降りかかるシェークスピアに言わせれば「テンペスト」、嵐がくるかもしれない。
とびガエルは薄暗い空を見上げ、耳をツッとすました。

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2009年8月30日 (日)

ぬくもり

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朝晩が過しやすい。体温でぬくもったタオルケットとシーツの間が心地よい。
涼しくなると夏の果物のおいしさが急激に落ちてくる。
今朝、最後のスイカを割る。

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2009年8月29日 (土)

夜明けの雨

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夜明けに雨の音を聞いた。かなり強い音を夢うつつに聞いていた。夢の中の私は雨漏りを心配している。何日か前の激しい雨の夜、キッチンの天井からポタリと雨がしたたり落ちた。瓦を葺き替えたのはもう何十年も前なのでそろそろ屋根も弱る頃ではある。
朝、光の中で蝶がアサガオに体ごと身をうずめ、朝食の最中である。
世界では不満な党と不安な党が戦っている。どれ、期日前投票に出かけることにしよう。

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2009年8月28日 (金)

夏の翳り

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深夜、暗い廊下の向こうの暗闇に白いものがゆらめいた。この匂い、蚊取り線香の煙である。蚊は人の出入りにくっ付いて家屋に侵入する。マット状あるいは液体の目に見えない蚊取りが信用できなくなり渦巻状の蚊取り線香を置いている。その蚊もここ二三日少なくなりつつある。
本屋で見かける「百物語」とか「怖い話」とか夏の本がいくぶん寂しく見えはじめた。

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2009年8月27日 (木)

メイ・ヨーク 猫に忠告を受ける

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「そこのお嬢さん、ここ旧市街のレストランの実に97パーセントは料理が全くいけません」
うまい料理はどこにあると旧市街を歩き回っていたアタシに猫は言った。
少しばかり茶と黒の毛が入った白い猫がベンチに横たわっている。キョロキョロしてるアタシに関心を持ったらしい。
「ん?」と小首をかしげたアタシは「じゃあ、残りの3パーセントに・・」と猫に問うた。
「そう、悲しいかな、百軒のレストランのうち、わずか三軒しか本物の料理はない」と猫。
「ふう、それしかないのね」アタシは落胆する。
「97パーセントのレストランはこれだけ海に囲まれた街にありながら、なんと冷凍食品を使っている。馬鹿な話さ」
アタシはコクリと頷いた。
「もちろん、猫であるボクはヨダレの出る数少ない店は知ってるけどね」
道理で毛並みのいい猫だ。でも、今は昼寝の睡魔のせいか案内する気はないらしい。
メイ・ヨークは猫に礼を言って再び旧市街を歩き始めた。
猫に忠告を受けたアタシは注意深く店のたたずまいを見ながら歩く。新鮮な魚介類で料理を作る店はたぶんそんなに大きくなくこぎれいで食事時にはたくさんの人が並んでいる筈である。味のわかる猫の出入りも多いに違いない。もし、それでも難しかったら、さっきの猫の後をこっそりつける手もある。
メイ・ヨークは食事に労力を惜しまない。

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2009年8月26日 (水)

冒険者メイ・ヨーク

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「ひょとしたら宝島かも?」
ドブロブニクの旧市街にある古道具屋でメイ・ヨークは油紙に描かれた古い地図を手に入れた。おととい救急車に乗ったばかりだったが病院で診察を受けているうちに体調は回復した。軽い熱中症だったのかもしれない。
そして、宝島である。胸が躍るぜ!
メイ・ヨーク、気分はすでにアドリア海の冒険者である。

話はそれるが古い仏映画「冒険者たち」はオススメである。映像も音楽もよい。
なにより、ふたりの男とひとりの女の恋と冒険の物語である。

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2009年8月25日 (火)

馬車

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「変な形の馬車ね」
シンデレラは一瞬迷ったが乗らねば舞踏会にも行けないし、この物語も進まない。
だから、乗ることに決めた。
馬車をひく馬がチューチューいうのだが、それもまあ我慢しようと思った。

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2009年8月24日 (月)

メイ・ヨーク 旅の途中

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アタシはどういうわけか、クロアチアのとある街で救急車に乗っている。
クロアチアはおりしも夏のバカンスシーズンで街は観光客に溢れ、アタシは観光地の行き来にクーラーのないバスに長時間揺られていた。次第に気分が悪くなった。暑さだろうか、それとも疲れだろうか・・。どうしようもなくなりバスの運転手に「降ろしてくれ」と訴えた。すぐにバスは止められ、アタシは歩道の長椅子に横たわる。運転手が心配そうに見ている。するとクロアチア人がたくさん集まりはじめ、アタシの具合をあれやこれや詮索しはじめた。ぐったりとしたアタシは苦しさを伝える言葉が出てこない。
そして、アタシは救急車へ乗せられ今病院へ運ばれている。クロアチア人はとても親切だ。心からそう思う。東洋人のアタシは旅の途中にいる。

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2009年8月23日 (日)

じりじりと

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じりじりと暑い夏でありたい
果物はそのほうがおいしい

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こどもはペダルをぐうーんと漕いで
問いかけた言葉は見事に振り切られてしまう

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冷夏とはいえ夏が笑う 

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2009年8月22日 (土)

海坂の七月

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ふと足もとに

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見上げれば窓の空

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ほどなく階段を降りる

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もう、枯れているだろう紫陽花は海坂の七月

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2009年8月21日 (金)

どしゃぶり

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苦しいほどの暑さもなくこのような時期を迎えている
そとはどしゃぶりの雨

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2009年8月20日 (木)

オミナエシ

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女郎花の集団脱走を防止するためシェフはひもで結んだ

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2009年8月19日 (水)

夏の静物

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「カラヴァッジョがまた逃亡!」
ええぃ、しょうがないやつだ。レンブラントは果物描けないかな?
光と影がまた見事でとくすぐってみようか・・・

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2009年8月18日 (火)

新説トルコギキョウ

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イナカーナの産業について多くを語る知識はないが花卉は代表のひとつである。その中に「トルコギキョウ」がありシェフの知り合いが栽培、お盆用にいただいた。
ウィキペディアによるとこの花の和名由来は
①花の紫色(トルコ石を思わせる、キキョウに似た色)による
②花の形(トルコのターバンに似てる、キキョウに似てる)による
③外国から来たものの意味で「トルコ」をあてた
と諸説がある。
では、こんな説もある。明治時代、トルコ船が和歌山沖で難破した。「義を見てせざるは勇なきなり」孔子の言葉だ。難破に際し人々は乗組員を救助し看護したという。このことが後、トルコの教科書に載りトルコ人に親日感情を育む。トルコ人はニッポン人の義侠心に大変感じ入った。この出来事からトルコとニッポンを繋ぐ和名「トルコギキョウ」と名付けられた・・・・・なわけがない。

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2009年8月17日 (月)

メイ・ヨーク アドリア海を泳ぐ

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クロアチアはドブロブニクを旅するメイ・ヨークからポストカードが届いた。
アドリア海に面したクロアチアの海岸線は向い側のイタリアのなだらかなそれとは違い複雑に入り組んでいる。「海の都の物語1」(塩野七生著、新潮文庫)ではヴェネツィア共和国の興亡が描かれるが大昔このクロアチアあたりは地形を生かした海賊行為が行なわれていた。ヴェネツィアはまさしくこの海を制し10世紀以降<アドリア海の女王>へと海の道を登りつめていくことになる。
さて、メイ・ヨークは海賊のことは露知らずイナカーナで買った黄色のビーチサンダルを履いてアドリア海をチャポチャポするのであった。

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2009年8月16日 (日)

夏の静物

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いい桃が入った カラヴァッジョを呼びたくなる

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2009年8月15日 (土)

64年目の朝

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イナカーナは梅雨明けがうやむやにされ、いつもの年のような暑さはないものの夏がはじまった。64年前、私はまだ影形もなく両親も知り合うずっと前、戦いが終わったというだけで未来も希望も全く見えない朝があった。
そんな朝が何万日も積み重ねられ、今朝を迎えている。

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2009年8月14日 (金)

コノ竹垣ニ

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ここのところ個人的に流行の早口言葉があり、朝日新聞で女性小説家が紹介していた。
必ず声に出して言うことが条件、いつも最初につまずいてしまう。
「信長殿も信長殿じゃが、ねね殿もねね殿じゃ」
三回はとても言えない。

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2009年8月13日 (木)

アサガオ

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遅いアサガオがようやく咲いた。濃いピンクが先に咲いていたがやっぱりアサガオは青でなくてはいけない。幼いころから馴染んだ青、そういうふうに私はできている。
シェフは朝早くから仏さまと墓参りに持ってゆく花を庭から集め、見た目よくまとめた。
フクミミは朝食とお盆用のもち、あんこもちを受け取りに自転車で出かけたところだ。
昨夜遅くからイナカーナは雨で、朝起きても雨である。記憶にあるお盆はいつも暑くてふうふう言ってた。初めてだな、雨のお盆、雨の墓参り。

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2009年8月12日 (水)

夏は読書

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夏は読書、これほどぴったりの季節はない(秋も同じことを言うが・・・)。
タタミにズデンと転がり竹枕に頭を乗せ、庭に面した木窓を開ける。そこからの微かな風を感じつつ瀬尾まいこ『図書館の神様』(ちくま文庫)を読む。
さて、主人公である高校講師(早川清、22歳)は担当が国語なのだがまるで本を読んでいない。そこがこの小説の巧みなところで『さぶ』『こころ』『夢十夜』などの作品を素材とし組み込んで紹介している。
清(きよ)がなぜ都会から地方に住み、また垣内君がどうして打ち込んでいたサッカーから離れて文芸部に籍を置くのか?
それを真正面から深層深く「これでもかぁ」としないさわやかさがある。
軽く読むことができ(これは大事なことだ)最後に鼻の奥あたりにツーーンとくる。

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2009年8月11日 (火)

スイカ

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「好物はアタシのいない時を狙ったかのように届く」
メイ・ヨークの法則である。

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2009年8月10日 (月)

対決の夏

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「畑で作った方が、スーパーで買った方がいいか」の野菜論争はフクミミ家でも
毎年繰り返される。作るヨロコビ派と手間コスト重視派の対決である。
ヨロコビ派代表のフクミミは今年もナスを作り過ぎ、食べきれずに配るのに必死である。
その点、シェフはかしこく適量を生産する。シェフの畑のオクラが夏の食卓に上る。
オクラはカレーにいれてもおいしい。

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2009年8月 9日 (日)

raindrops

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遠い海坂から花火の音が微かに聞こえる。
天気も悪いせいか低くくぐもったドドーーンという感じ。
花火見物の桟敷を買ったのに都合がつかず出かけるのをやめた。
花火会場で開ける筈だったセブンイレブン予約弁当をキッチンで食べる。
そういうこともある。
車の窓に雨粒、世界は逆さまになる。

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2009年8月 8日 (土)

メイ・ヨーク疲れる

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メイ・ヨークは疲れていた。
旅行先を選ぶのにずいぶん時間を要した。あれやこれや何冊も本、雑誌を買った。
最初にモロッコを狙ったが一人旅ではかなり危険が伴う。
グールドなぞ「モロッコ砂漠に落下した隕石をみやげにおくれ」なんてことをのたまう。
のん気なヤツだ!自分で拾って来なさい!
ちょうどタイミングよく見た雑誌トラベラー九月号でアタシは
旅行先をクロアチアに決めた。
それからと言うものチケット手配、宿手配、食事情報と旅行準備に大わらわ。
<メイ・ヨーク旅行代理店>はフル活動である。
毎日、半日はパソコンを前にし大量の情報もプリントアウトした。
雑誌は重いので必要な部分を英断カットした。
これらを飛行機の窮屈シートや旅先ベッドの上で丹念に見て予習、
まだ見ぬ国、歩いていない路地、食べたことのないリゾットの味とイメージを
増幅させるのさ。
ふぅー、パソコンで疲れた。少し・・眠ろう。

旅行を間近にメイ・ヨークは少しと言いつつ連日12時間寝るのであった。

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2009年8月 7日 (金)

花瓶を割る

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蹴飛ばしたということではなく、持ち方が悪かったり偶然に
・・・ともあれ花瓶は割れるものである。
割った花瓶はゴミだしなんかしないで一箇所に大量にまとめ土に埋めよう!
後世、縄文の貝塚とまではいかないが織部発見!ぐらいの衝撃を未来人に
与える可能性も考えられる、なんてね。
私が割った花瓶は去年は1個、皿およそ3枚、今年は急須1個というところだろうか。

年々減っていく陶器にシェフは半分諦めぎみである。
シェフはお盆を前に海坂に出向き高価ではないが手頃な一対の花瓶を揃えた。
花瓶に生けた桃色グラジオラスが昼なお暗い室内に妖しく浮かんでいる。

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2009年8月 6日 (木)

窓を拭く

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庭に面した座敷には畳大の窓が八枚あり、七月の雨風でだいぶ汚れが目立った。
窓はサッシではなく、下のレールもくまなく錆び付いた木窓である。
窓を拭くため蚊にやられないよう白い綿の長袖シャツを着、帽子を被り、
手ぬぐいで顔を覆う。ガラスに映るゆるい強盗に苦笑する。
ポリバケツに熱めの湯を入れ、半分に切ったタオル二枚を絞りガラスに向かう。
まず、横横横と左右に拭き、それが下までいったらそのまま下の桟をなぞり
右上左と窓ガラスの端と隅のホコリを濡れたタオルですばやく掠め取る。
この時、指先を使いタオルの表面積を最小にする。
というのもガラスに残る汚れとタオルからの繊維ホコリを少なくするためだ。
最初でガラスの土ぼこりが取れ、タオルはドロ色になる。
熱い湯でタオルを洗い二回目の窓拭きを同じ要領でやると
かなりきれいにはなるが乾くとうっすら白い膜がガラスには残っている。
面倒でもバケツのお湯を新しくする。
三回目に拭くとわかるのだが拭いたガラスとその下では透明感が違う。
最後に念を入れ四回目の拭きにかかる。これで一応の完成を見る。
完璧を目指すなら、ガラスが乾いた後で綿ぼこりの出ない濡れていない手ぬぐいで
ガラス表面に残ったうっすらしたほこりをぬぐう。
ハァーと息吹きかければガラスを磨いた遠い日々が甦る。
洗剤を使わない
こんなガラス磨きを子ども時代に叔母に教わった。

蝉が鳴き始め、芙蓉も白、桃色と艶やかな姿の夏。盆前の墓掃除を終える。
64年前、広島に原爆が落とされた朝。

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2009年8月 5日 (水)

ゴウヤ第一号

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シェフの畑でゴウヤ第一号が収穫された。今年はじめて種を植えたので
シェフにとって発収穫でもある。
夕飯に塩もみしてチャンプルーでいただく。
「この苦みがいいのよね」だそうである。
それにしても、このブツブツ、ただのゴウヤにしておくには惜しい。
ゴジラにはならぬものか。

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2009年8月 4日 (火)

メイ・ヨーク 旅に出る

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家族から糸の切れた凧と言われるメイ・ヨークが一人旅に出た。
今回はアドリア海を挟んでイタリアの向い側にあるクロアチアである。
そういえば「スロヴェニア・クロアチアはまだ自然が残っていていい所ですよ」
と旅行会社の添乗員に勧められた覚えがある。
またもメイ・ヨークに先を越されてしまった。
クロアチア、中でもドブロヴニクは紺碧のアドリア海に浮かぶように
突き出た街で赤茶色の屋根が印象的である。城壁歩きもできる。
その旧市街に宿が取れた!とメイ・ヨークは小躍りし喜んだ。
昔、ホウキに乗った小さな魔女がこの街中を飛んでいた映画を見たことがある。
その魔女、もういい年頃になっている筈だ。
まだ配達の仕事をしているかどうか・・・気にかかる。

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2009年8月 3日 (月)

雨の残り

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早朝まだ雨が残り、洗濯ものも早く梅雨が明けないかと気をもんでいる。
そういえば、例年なら夏の終わりに聞くヒグラシが七月から鳴いていた。
季節感がおかしい夏はますます多くなっていくのだろう。

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2009年8月 2日 (日)

マンゴーステーキ

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「焼き具合はいかがいたしましょうか?」
「・・・・、生以外に考えられん」
誰もそう思う。

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2009年8月 1日 (土)

あッたらしーい朝

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あッたらしーい朝が今朝もめでたくやってきて
昼はサラサラ木陰でひと休み
晩?
晩は蚊どもと壮絶バトルである

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