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2009年7月11日 (土)

半七

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『読んで、半七!』(岡本綺堂・著/北村薫 宮部みゆき・編、ちくま文庫)は
二人の作家が半七捕物帳の中の好きな作品を選んで二冊にまとめたもの。
明治の時代、青年が今は老人となった半七(幕末の岡っ引き)に
江戸の事件を聞く体裁をとっている。青年と半七のやりとりは
ワトスンとホームズのそれで、文章の語り口に妙がある。
江戸時代、市井の人はひょっとしたことで道を踏み外し犯罪を犯し、
半七は合理的な思案で事件を解き明かす。
人のおろかさ、もろさ、あやうさが読める。
事件の本題とはそれる話題も面白い。
例えば、『二人女房』という短編では「一羽の大きい白鷺が
大空から舞いさがって、(略)銜えている魚を振り落としたので、
魚は天から降って来たという形」
先月だったか各地で話題になった
オタマジャクシもおそらくは鳥の仕業。
半七も時代は変わってもこれだと笑っていることだろう。

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