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2009年7月30日 (木)

叔母のいた夏

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例年だったら梅雨も明けている七月の終わり。
大正生まれの叔母が亡くなり二十年からの歳月が流れた。
私が子どもの頃、叔母の指示のもと朝の玄関掃除、お庭掃き、
座敷のガラス磨きとやらされた。
いや、やらされたでは語弊がある、素直に聞いていたが正しい。
この頃の子どもは家の中でそれなりにきちんと役割を果たしていた。
叔母は人使いが巧みだったので、もし社会に出てたら社長タイプだと後に
家族から言われることもある。
時代劇が好きで、テープレコーダーで民謡を聴き唄い、
寝しなに茶碗一杯の日本酒をとてもうまそうに飲んだ。
昔、この家では夜の来客が毎晩のようにあった時期があり
叔母は不自由な片足を軽く引きずりながら酒、料理を運び応対に務めた。
私は生まれた時から叔母と同居しており家族としてなんの違和感もなく育つ。
海坂へサーカスを見に連れていってもらったこともある。
夏の暑い午後、私や親戚の子どもたちの昼寝の時間になると
叔母は傍らに一緒に横になり子どもを団扇でゆっくり扇いだものだ。
自分に子がいない分、周囲の子どもの面倒をよくみた。
叔母は若い頃、伝染性のない皮膚の病を抱えたこともあり生涯独身で過した。
今日が叔母の祥月命日となる。

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