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2009年2月13日 (金)

タイツ

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はじめてタイツを身に着けたのは<東ノ都文化会館>の楽屋でだった。
当時、クラシック音楽に何の興味もなく恐いものしらずだった私は
大学の掲示板に貼り出されたモダンダンス公演のアルバイトに
友人たちと申し込んだ。
一夜限りのワンステージでアルバイト代はたぶん1,500円か
2,000円だったと記憶している。
アルバイト当日、会場に集合し、ゲネプロ前に楽屋で身に着けた
グレイのタイツはとてもこそばゆいものだった。
友人同士、お互いのタイツ姿を見て言葉もなかった。
私たちの多くはダンス経験がなかったので演出家の指示に全て従った。
まず、舞台脇からホリゾント前に作られた斜面の装置へ上り這い出る。
這ったまま前へ進み、中央から舞台カミシモへ散っていく行為を何度か繰り返した。
お弁当を食べ本番を待った。
出番はダンス公演終盤、ソロダンサーの周囲を三十人ほどのタイツが舞台を這った。
むくつけき灰色タイツが舞台に湧き出ては、消えていく。
観客には迷惑な話だが、カーテンコールに一列に並び礼までした。
残念ながら、その後タイツをつけて舞台を這う機会は未だにない。

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