« 幸福な食卓 | トップページ | 風が運ぶもの »

2008年10月 9日 (木)

須賀敦子が愛したもの

081003_r1438576

昨日は夜半から風が急に強くなった。
ガラスの入った座敷の板戸を風がガタゴト揺らす。
胸がざわつく。そんなきっかけで記憶の切れ端が見え隠れしたりする。
芸術新潮10月号『須賀敦子が愛したもの』というタイトルで
須賀の没後10年の特集があった。
須賀が学校に通った宝塚、白金、足繁く訪ねたアッシジ、シエナ、ローマ、
フィレンツェなどの街を『坂道』というキーワードて紹介している。
写真もこの特集のために撮影されており、須賀の見事な文章を
より膨らませてくれる内容だ。
須賀は日本で洗礼を受け、最初はフランスに渡るが第二外国語の選択で
ペルージャで語学、文学を学びイタリアに自分の進む道を求める。
通訳や後に翻訳もするようになる。出会いがありイタリア人と結婚、
ミラノにながらく暮らしたが夫の急逝もあり帰国する。
・・・・そして、エッセイを執筆するのは六十九歳で亡くなる前のほぼ十年間、
だから六十歳頃からのことになる。
エッセイではイタリア時代の街、友人、仕事、できごとが語られる。
『ミラノ 霧の風景』、タイトルが示すかのように須賀の記憶は濃く苦く漂う。
須賀のエッセイには時を経たから書ける自分と友人たちへの愛惜がある。

081002_r1438554

|

« 幸福な食卓 | トップページ | 風が運ぶもの »

② 見て聴いて読む!」カテゴリの記事

コメント

グールドの帽子さん、こんばんは。
私も、昨日本屋さんでこの芸術新潮を見かけて
読みたいなと思っていました。
今日こちらで見かけて、やっぱり読みたいな
買ってしまおう。と思いました。
須賀敦子さんの愛したもの、知りたいです。
須賀さんは、文庫本を何冊か持っています。
繊細な文章を書かれる方という印象があります。
秋の夜長、また読んでみよう。と思いました。

aniseさん おはようございます
キンモクセイが満開でとてもいい季節です
ここぞとばかり息を吸い込んでいます
さて 今回の芸術新潮の特集は写真がいいです
代わりに撮りにいきたいぐらいでした
須賀のエッセイを読み直し、特集の写真をながめ
イタリアの旅行ガイドもときに取り出し楽しんでいます
秋の夜長にまさしくぴったりです
<グールドの帽子>

投稿: anise | 2008年10月 9日 (木) 23時16分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 幸福な食卓 | トップページ | 風が運ぶもの »