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2008年5月25日 (日)

<有元利夫展>を観た

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随分前のこと、宮本輝の本で有元利夫を私は知った。
最近では川上弘美の装丁でも店頭に並んでいた。
はっきり意識して見たのは宮本の小説
<花の降る午後>あたりだったろうか。

初めて有元の作品を観たのは平成八年だった。
表情のない登場人物。金色の線と花びらの赤、
背景のくすんだ色彩とキャンバスの質感が印象的だった。
先日、終了間際の海坂藩での展覧会にようやくに足を運んだ。
作品数が限られているので重複する作品もあったが
静かな気分に浸ることができた。
私が観ていた時間、他の観客は数人だったのでとてもいい思いをした。
有元にしては大きな作品『ロンド』も良かったが
ヴィヴァルディー『四季』を題材にした小さな銅版画があり
音楽とそのはざまの静寂が感じられる作品になっていた。
折りしも会場では有元が作曲したロンドのハープシコード演奏が
CDで流れており、絵以外に小さな彫像も数点、宙に浮いていた。
有元が夭折しなかったら、どんな世界を見せてくれて
いたのだろうかと思うと、早すぎた死がとても悔やまれる。

名残りおしく帰途に就く。

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