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2007年10月 4日 (木)

しいたけ山の栗  急ノ巻

栗が帽子からあふれそうになった頃、
ズッ、ズッとした足音が聞こえた。
しいたけ山のフクミミかも知れない。
分けてもらうには、ここは挨拶が肝心だ。
足音に気をとられながら、
<羊が丘>がつかんだ大きな栗はなぜかぬるっとした。
ヌルッ・・・いやな感触。
「ん、これは?」
つかんだ栗を目のまん前に持ってきて見たが
ぼやけてよく見えない。
(羊が丘、今年に入り老眼が進んでいた)
目をこすってもよく見えないので
徐々に手を遠ざけ、目を細めて
ぬるっとした栗を見た。

「ひゃあーーーーーーーーーーー!」
叫び声がしいたけ山に響き渡った。
羊が丘はその<ヌルッ栗>を放り出し、
気づくと、しいたけ山を必死に駆け下りていた。
手にした帽子から栗がポロンポロンこぼれていく。
羊が丘は、先ほど目にした恐怖から逃れるように
なおも、山を駆け下りた。

その頃、しいたけ山、栗の木の下、地面あたりでは
羊が丘の手から転げ落ちた大きな栗の上で
何匹かのナメクジが身をはわせていた。
ナメクジも羊が丘に負けないくらい栗が好物らしい。
(しいたけ山の栗 おしまい)

L1290376

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