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2007年10月

2007年10月31日 (水)

東ノ都で生ビールを飲んだ

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銀座は日曜の歩行者天国。
いつもはできない道路の真ん中を歩いてしまう。
路上では海外からの観光客が説明を受けたり、
ショーウインドーの蝋細工(ろうざいく)の料理の写真を撮ったりしていた。
私も真似をして蝋のチーズフォンデッシュをパチリ。
7丁目銀座ライオンでビールを飲んだ。
樽生ギネスは苦味が勝る。
注ぎ名人の手による泡はあくまでもクリーミー。
ハーフパイント、530円。
生ビールは冷たく、昭和の洋食はおいしかった。
日曜、午後の至福な時間。
<羊が丘>には内緒である。
ふふふ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この時の写真<東ノ都見聞録>をマイ・フォトで紹介する。

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2007年10月30日 (火)

フェルメールを見に行く

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フェルメールの<牛乳を注ぐ女>を見に行った。
場所は国立新美術館、ガラスで出来た落花生みたいな建物である。
何年か前、上野で<絵画芸術>を見て以来、
フェルメールは二度目である。
親戚のABC家の婦人と娘さんもフェルメールのファンで
赴任中のロンドンの家近くにも絵があるというし、
ドイツまで見に行った娘さんからは<地理学者>の
ポストカードをいただいた。いと、羨まし。
「あらー、いいわよ。あなた、見に来ない?」
ト婦人に電話で言われ、誘惑をこらえる。
ちなみにロンドンには<ギターを弾く女>、<ヴァージナルの前に立つ女>、
<ヴァージナルの前に座る女>の三点のフェルメールがある。

イナカーナからの旅人の身なれば、余裕の時間もなく
他の展示物であるオランダ風俗絵画はことごとくパスし
目的の<牛乳を注ぐ女>へ直行した。
その小さな絵は多くの人の前で静かに浮かんでいた。
対して、絵の前の人の波は途切れることがない。さすが日本国である。
5メートルほど離れた正面から筆ノ者は25分は眺めていただろうか。
窓ガラスの割れ目、窓から斜めに射すやわらかい光、
壁に下がるカゴの金色の輝き、漆喰の壁にささる釘、壁の淡い光の諧調、
水差しを支える腕の白さ、かたそうなパン、容器の口とふちの光、
青い前掛けの質感とシワによる陰影。
言えば言うほど言葉は一点の絵の前で無力になる。
左腰あたりから一点の光が反射し、眼に飛び込んでくる。
青い石の極小な断面だろうか。

単眼鏡は忘れてきた。
しかし、鑑賞するには遠い。
もっと近づかねば、細部が見えない。
神は細部に宿る聞く。
列に並び、絵に近づける最前列をゆっくり進む。
歩行しながら絵を見る。
そのほんの何秒か<牛乳を注ぐ女>は
マイコレクションになった。
・・・夢でもね。

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2007年10月29日 (月)

タイフーンの夜 快晴の朝

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タイフーン20号が首都圏に最接近した夜、
東ノ都で6年ぶりの<同窓会>があった。
昼にのぞいた新宿の寄席では、高座に噺家が上がる度に
お足元のお悪いなかのお運びとねぎらい、
それでも客席はずっと満席だった。
ギター漫談の<ペペ桜井>が気に入った。
あのいかつい風貌におちゃめが入り、
客の呼吸を読む見事さ。

夕刻、同窓会会場の青山のビルに入るまで、
雨風は直撃し続け傘はおちょこになり、靴はびしょぬれになった。
イナカーナの正装である長靴を持参すれば良かった。
川の増水で一人欠席はでたものの、悪天候にも関わらず
懐かしい仲間は皆、気持ち良く出席してくれた。
本日の料理は「秋の味覚懐石コース、飲み放題!」になります。
6年前もりっぱなオジサンだった出席者はますますオジサンに
磨きがかかり、飲むほどに声は大きくなり笑いに笑った。
腹をよじりながら、小走りで終電車へ向かった。

翌早朝、渋谷のホテルの窓からは
山頂を白く雪に覆われた富士山がビルの間、遠くに見え、
天空には朝の月が浮かんだ。

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2007年10月28日 (日)

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待ちきれずに秋を買う

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2007年10月27日 (土)

キクの奉公

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今年も秋半ばの今の季節、フクミミ家へ
クが奉公にやってきた。
ク(にアクセントを置く)はフクミミ家、
玄関で来客の送迎の任にあたる。
さわやかな気色(けしき)と性格のため客人には
すこぶる評判がいい。
「アレー、きんれだごど!」からはじまる
客人との会話もはずむ。
今日も朝の光を浴びてキクはとりわけきりりとしてる。
キクを育て毎年奉公に出してくれるイナカーナ近郊に住まいする
フクミミの知人に感謝したい。

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2007年10月26日 (金)

羊が丘 ブドウ島をめざす

羊が丘は<夢の中>で必死にオールを漕いでいた。
どうやら、自分の乗ったカヌーは海の上らしい。
照りつける太陽、もう水筒には一滴の水も残ってはいない。
暑い!額の汗をぬぐおうにも額は羊毛100パーセントに覆われている。
こんな暑いんだったら、フクミミにバリカンをもたせ、
体の毛を全部刈ってもらってから出かけるんだった。
あれー?ボク羊が丘はしいたけの収穫をしてた筈なのに
どうして海の上にいるんだ。
とにかく、わけもわからないままに羊が丘はオールを漕いだ。
漕いで、漕いで、漕いで、はるか水平線に見えたのは島だ。
「シンキロウじゃないよね」
島に近づくにつれ、島の形がはっきりしはじめた。
島は丸い岩が連なり巨大なブドウに見えた。
ゴックン、最後の唾を飲み込んだ羊が丘は
水を求め必死にオールを漕いだ。

翌朝、目を覚ました羊が丘はヨタヨタと起き、
玄関に置かれたブドウを見つけた。
羊が丘の全身疲労の原因はしいたけ作業というより
風邪によるものだった。
食欲はまるでなかったが、これなら食べられる。
フクミミからのしいたけ作業のお礼だろうか。
口に入れたブドウは甘く冷たく羊が丘の体に染み渡っていった。

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2007年10月25日 (木)

求む しいたけ作業員!

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回覧板が<羊が丘>の家に回ってきた。
求む しいたけ作業員!とある。
しいたけ山のしいたけ収穫を手伝って欲しいという内容で
山の主(ぬし)フクミミが募集人だった。
羊が丘はついこの前、しいたけ山の栗をフクミミから
もらったのを思い出した。
この恩義に応えなければ羊がすたる。
回覧板を読み終えた羊が丘は朝のキッチンで
白いコーヒーカップをテーブルにコトンッと置いた。

「それでは頼む、しいたけの傘が開き大きくなったものだけを
選び切る。切ったしいたけはむしろの上で乾かし、冷蔵庫へ
預ける。わかったな!」とフクミミ。
「・・・・」羊が丘はコクリうなずいた。
しいたけ山の研修はいとも簡単に終わった。
そういうわけで、朝晩、州事務局へ出勤の前と後、
暗いしいたけ山で羊が丘は大きく傘が開いたしいたけを選び切っていた。
手先にかぶせた羊つま先用特殊カッターで次々としいたけをカットし、
下のカゴへポンポン放り込んでいく。
「・・・こっちはOK、これはまだだな」ぼそぼそ声と、
時にへたな口笛まで聞こえた。
フクミミは説明するやいなやナガーノ州へ旅行に出かけ、
羊が丘はしいたけ作業三日目の朝を迎えていた。
ところが、首と肩が凝り、爪に力が入らない。
関節が苦しく、全身がとても重い。なんだこれ?
羊が丘はベッドから起き上がることが出来ない。

栗の代償はかくも高い。

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2007年10月24日 (水)

しいたけ山のフクミミ 

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しいたけ山の主とはフクミミのことだ。
しいたけ山はその名にしおう日々を迎えていた。
フクミミ、春シーズンのしいたけ栽培に失敗し、
その後、虎視眈々としいたけに相対し
秋中盤の今ようやく、夥しい数のしいたけ収穫に突入した。
なんでもダイナミック、フクミミを映画監督で例えるなら<七人の侍>
泥だらけ、どしゃぶりの雨好きのクロサワである。
計画栽培出荷はなんのその、そんなものはハナから頭にない。
朝昼晩構わずお茶も飲まず、片っ端から山のように摘み取り
箱いっぱいにしいたけを放り込んだ。
手袋嫌いフクミミの指先はシイタケでこげ茶色に染まったものだ。

収穫の後、丸一日かけ両手に余る数を宅急便で発送した。
フクミミ家のいただきもの(酒、サクランボ、笹かまぼこ、リンゴ、ぶどう、
カリーヤのナシ、花、サンマ、ハクサイ、柿、赤カブ、・・・エーイ、切りが無い)
半年間の御礼だ。
箱の中には<食べでくれ!>と書いた手紙と
しいたけを採る仕事姿写真を滑り込ませた。
発送するやいなや、翌朝未明ナガーノ州へ旅立つフクミミであった。

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2007年10月23日 (火)

田んぼもさみしい

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野の花も暮れゆく秋だよ

昨22日、イナカーナ州にまたがる<月ノ山>(標高1984メートル)が
初冠雪した。例年より7日遅い。
前線が通過し寒気が入り、今週は高い山は雪と新聞にあった。
果たしてこの日は夜になるとカミナリが鳴り、
遠くから静かな太い響きが時おり聞こえてきた。
大きな龍が暗闇に横たわり、のどを鳴らすかのようだった。
不気味なその音は夜半になっても止まなかった。
シェフが言うにはイナカーナでは山に三度雪が降ると
次は里だそうである。

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2007年10月22日 (月)

おい、なっ、なんだよ!

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「おい、なっ、なんだよ!]
お前、さっき俺を笑っただろ。
風に飛ばされた枯れ草の茎にからまって
何度か回転して、確かにあわててスタコラ逃げたよ。
「臆病だって・・・?」
俺は注意深いだけなんだよ。
「知ってんだぞ!お前、俺のヒイヒイヒイヒイ、
・・・ヒイヒイヒイヒイヒイじいさん(フー、ため息)
とにかく先祖に酒飲ましたろ」
確かに、そんなこともあった。

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2007年10月21日 (日)

マット・デイモンの老眼鏡  あるいはボトルシップの苦い味

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映画<グッド・シェパード>を見た。
マット・デイモン、アンジェリーナ・ジョリー、デ・ニーロが出ている。
監督はデ・ニーロ。デ・ニーロは<タクシー・ドライバー>以来の
ファンだから、もう、ずいぶん古い。

内容は「CIAという組織と自分の家族の間で
心を引き裂かれていく主人公エドワード、演じるのはマット・デイモン」
とチラシに書いてあって、その通りだ。
マット・デイモンは無口な役柄で、老眼鏡のレンズを通した目で
全編を演技しなければならない。
マット、アンジェリーナ共に若さがどうしても勝ち、
後半の役年齢の味が出せない、苦味がでてこない。
後、十数年も撮影を待つこともできないし・・・。
主人公はもう少し若い時のデ・ニーロに演じてもらいたかった。

デ・ニーロの演出は映る空気の色まで変えてしまうかの
ようなコッポラでもなく、スコセッシの手だれ、
またデ・バルマのようなケレンも見せない。
とても地味で抑制されている。
3時間近い上映時間の長さは特に感じられなかったから、
それなりに楽しんで見た方と言える。
丁寧な描き方だったが、物足りない印象も大きく残る。
それが何なのかと問われても、まだうまく説明できないな。

デ・ニーロが出ていた監督セルジオ・レオーネの
<ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ>。
題材の描き方、出演者、音楽、見せ方のうまさに酔った。
映画は監督次第であるとつくづく思う。

そして、<グッド・シェパード>。
この主人公の趣味がボトルシップづくり。
・・・まあ、ご覧あれ。

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2007年10月20日 (土)

くつした 整列する

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長いこと、くつしたを買わなかった。
ウォーキングしてたら、透けて見えるのがでてきた。
彼らにはご苦労様と声をかけ引退してもらった。
朝、新しいくつしたに並んでもらう。
まだ、社会にもまれてないせいか
肩肘がだいぶ張っている。

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2007年10月19日 (金)

下りてくるもの

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日一日と紅葉が下りてくる
鳥ノ海山
秋は夕暮れ

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2007年10月18日 (木)

羊が丘 大いに困る

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ホクッ、ホクッ、ハフー、食べる。
これはボクの足ではない。
「大変、困ったものだ」
このゆゆしき問題に直面した<羊が丘>は静かに言った。
秋のアイドル、栗のソンザイイギはどうしてくれるんだ。
ホクッ、ホクッ、ハフー。
サツマイモを一皿たいらげた羊が丘は大きくフーと息を吐いた。
♪栗より甘いサツマイモ
賛成の方は”♪屋根より高い鯉のぼり”のメロディでどうぞ。

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2007年10月17日 (水)

ハクサイは輝く

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朝陽の中でハクサイは輝く。
ハクサイは冬に摂れるビタミンCである。
シェフは漬け物にしようと洗い始めた。

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2007年10月16日 (火)

「き」が熟す

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店に早生(わせ)柿が出回りはじめた。
イナカーナでは<機が熟す>より季節の
<季が熟す>の方がそれらしい。つまり、こじつけである。
夏は牡蠣(かき)を食べ、秋は柿である。
それでは、<下記>のアクセントは?

柿は焼酎にさわし、渋みをとる。
ちなみに、早生柿は早く柔らかくなるので
かたい柿が好きなフクミミ家では
もっと寒くなってから出る柿を求めることにしている。

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2007年10月15日 (月)

鳥ノ海山 初冠雪する

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<鳥ノ海山>が初冠雪した日、
山のナナカマドはひときわ赤く青い空に映えていた。
冠雪した山頂は見えないが、風は寒い。
紅葉はまだ鳥ノ海山高原まで下りていなかった。
冬が暗く鈍い灰色の雲に覆われるイナカーナにとって
いい天気は日増しに貴重なものとなっていく。
そんな、散歩日和の秋の一日でした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
写真<ナナカマド 食べたで紹介します。

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2007年10月14日 (日)

眠れない夜のために

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ススキが1本、ススキが2本、ススキが3本・・・。
秋の夜、<羊が丘>はベッドに入り、数えはじめた。
ススキを刈り取り100本になったら束にする。
束にするヒモは色違いにし、後ろの丘にヨイコラショッ!と運ぶ。
ススキの束は動かないし、数えるのに一目瞭然だ。
古来、羊族では眠れない夜はススキを数えるならわしを持つ。
眠れない夜、人が羊を数えると聞いたときは憤慨(フンガイ)した。
我々羊族がいくら牧場に群れをなしているからといって
人は失礼なことをするものだと羊が丘は思う。
ボク、羊が丘のように孤独が好きな羊だっている。
孤独、ウフフ、かっこいいな。

人がヒツジを数えるなら、ボクはシツジを数えようか。
シツジが一人、しつじが二人、執事が三人・・・。
どうも、うまくいかない。ススキと違って束にできないし、
この執事たちは勝手に動き回って困る。
せっかく数えて移動させたのに牧場を走り回るし、
中には柵を乗り越えようと足をかけている執事もいる。
執事らしく慇懃(いんぎん)に立っていられぬものか。
「・・・あれ、何人まで数えたんだっけ?」
<羊が丘>も人の子供とおんなじだ。

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2007年10月13日 (土)

シェフの花  

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朝の光がガラスに反射、花を照らした。
すすき、以外は色違いの百日草。
百日草は長い期間咲くから名がついたそうだ。

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2007年10月12日 (金)

天高ーく・・・

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天高ーく 羊肥ゆる秋、
<羊が丘>は次になに食べよかなと思案する。

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2007年10月11日 (木)

シェフ ・・・を確保する

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今朝まで洋ナシが入っていた・・・。
(・・・の名称をシェフは知らない)
シェフはたくさんの・・・を確保していた。
メイ・ヨークへ送る宅急便に使えるからである。
まだまだ、ヨウアリらしい。

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2007年10月10日 (水)

しいたけ山の栗 後日ノ譚(はなし)

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しいたけ山の栗  急の巻> 翌日のこと。
ホグ、ホグ、ホグ・・・ホグ、ホグ。
<羊が丘>は口をあんぐり開け、
栗の焼きおにぎりを食べていた。
ほんのりした栗の甘みとご飯に染みたしょうゆの
香ばしい味が口の中で混じりあう。
ホグ、ホグ、これ以上のシアワセがあるだろうか。

あの思い出したくもない恐怖のなめくじと遭遇し
しいたけ山をこけつまろびつ駆け下りたのはついきのうのこと。
がっかりして肩を落とした羊が丘のもとへ
栗が届けられたのである。
聞いたところ、しいたけ山の(虫じゃなかった)主、
フクミミがもってきたと言う。

昨日、フクミミ朝のしいたけ山見廻りの際、
栗を拾い始めたところ、どうしたわけか・・・
栗がここあそこと山を下るようにして落ちている。
フクミミ、気がつくといつのまにか山を下り
イナカーナ州庁舎の事務局ドア前に立っていた。
フクミミの作務衣(さむえ)の両ポケットは拾った栗で
それはパンパンにふくらんでいたそうだ。
フクミミ、事務局の机に栗を放り出すや、
「食べでくれ!」と言葉を残し去った。

トイレからしょんぼり戻った羊が丘は
机の上の栗山にビックリし、
キョロキョロあたりを見渡した少し後でニコッとした。
というのも、他の事務局員は羊が丘の栗好きを知っていたので
栗はまるまる羊が丘のものになったというわけである。

帰宅した羊が丘、その晩は栗ご飯にした。
洋包丁なのでかたい栗の皮むきは大変だった。
米を研ぎ、栗を入れ、みりんと水加減、待つこと数十分。
炊飯器のふたを開けると湯気の中から
ふんわり炊き上がったご飯が見え、
黄色い栗が見え隠れしている。
胡麻塩(ごましお)をふって食べた。
翌日、残りの栗ご飯をおにぎりにし、
しょうゆを塗ってこんがり焼いた。
フーフー、ホグ、ホグ。
羊が丘はキッチンの椅子で足をブラブラさせた。
これは嬉しいときの羊ボディランゲッジ。
羊が丘のおいしい気分がキッチンの窓から流れ
イナカーナの秋の野山へ広がっていく。

「誰か、栗一個そのまんま入った栗最中(もなか)、
おみやげくれないかな」
羊が丘の虫のいいひとり言が聞こえた。
秋も半ば、<羊が丘>の頭の中は栗のことでいっぱいだ。

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2007年10月 9日 (火)

キンモクセイ

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キンモクセイ、いい名だ。
木星と言えば<ジュピター>。
モーツァルトの交響曲第41番ハ長調。
壮大な宇宙の匂いがする。

気持ちのいい日和の午前中など、
風に乗った金木犀の香りが
部屋に流れ込んできたりすると、
その日はとっても気分がよろしい。

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2007年10月 8日 (月)

松ガ岡のダリヤ

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<松ガ岡>は海坂藩近郊、数里にある土地だ。
フクミミ語るには明治時代、失業した元武士たちが
荒地を開墾して開いた場所だそうだ。
養蚕が行なわれ、当時をしのぶ建物が数棟残っている。
見晴らしのきく場所に立てば月ノ山を仰ぎ、
春ともなれば建物に挟んだ道には桜の花が舞い、
梅雨時は紫陽花が雨に咲く。
暑い夏も過ぎた今、一棟の前庭に多くの種類のダリヤが咲く。
今日はシェフお出かけのお供である。

ダリヤは何種類もあり、可憐でどぎつく清楚でもあった。
そして、観賞を終えたフクミミ一行は軒下のベンチに
腰を降ろし、白く輝く雲と青空を見上げながら
250ダーズンの濃厚なソフトクリームを舐めたのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
追記)マイ・フォトで松ガ岡の<惑星ダリア>を紹介する。
ので、見てね。

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2007年10月 7日 (日)

鳥ノ海山 

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10月6日は気持ちのいい晴天だった。
鳥ノ海山、山頂が赤茶色に見えた。
これから紅葉が山から里へ下りてくる。
イナカーナ州管内では昨日で稲刈りが終了した。
新米、新米と騒いでいたら、まだお預けだそうである。
「新米食べたら、今食べている去年獲れた米が
食べられなくなる」シェフは語った。

それにしても、二、三日前にあれほど田んぼにいた
イナゴたちの姿はどこへ消えたのか。

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2007年10月 6日 (土)

オミナエシ

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ハギ、ススキ、キキョウ、ナデシコ、
オミナエシ、フジバカマ、クズが秋の七草。
<ハスキーなおふくろ>ト覚えるそうだ。
フクミミ家のオミナエシもそろそろ終わりに近い。
夜、月明かりの下でドビュッシーでも聴きながら
めでるとするか。

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2007年10月 5日 (金)

ローマの十月 ローマの焼き栗

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ローマの秋、夕暮れは早い。
というのも市内は建物が密集しているので
夕日に平行する多くの通りは自然と日陰になる。
ヘップバーンの<ローマの休日>で有名なスペイン広場の
階段を見下ろす場所に通りがかった時、
正面ビルの谷間から夕日が見えた。
階段では立って話をしている者、座る者、
そして次々と流れていく人の波。
どこからやって来て、去ろうとしているのか。
センチメンタル夕暮れジャーニー気分になる。

ホテルへ戻る道すがら、
焼き栗を頬張りながら通りを歩いた。
ふと、横のショーウインドーを見たら、
ハッチングを目深にかぶった
濃い緑色の半コートを着た東洋人が焼き栗の袋を持ち
こちらを見ている。
その異邦人、まさしく自分だったりする。

説明)写真はミラノからヴェネチアへ向うユーロスター内で
食べた焼き栗。渋皮がきれいにむける。
和栗と違ったとてもおいしい秋の味だ。

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2007年10月 4日 (木)

しいたけ山の栗  急ノ巻

栗が帽子からあふれそうになった頃、
ズッ、ズッとした足音が聞こえた。
しいたけ山のフクミミかも知れない。
分けてもらうには、ここは挨拶が肝心だ。
足音に気をとられながら、
<羊が丘>がつかんだ大きな栗はなぜかぬるっとした。
ヌルッ・・・いやな感触。
「ん、これは?」
つかんだ栗を目のまん前に持ってきて見たが
ぼやけてよく見えない。
(羊が丘、今年に入り老眼が進んでいた)
目をこすってもよく見えないので
徐々に手を遠ざけ、目を細めて
ぬるっとした栗を見た。

「ひゃあーーーーーーーーーーー!」
叫び声がしいたけ山に響き渡った。
羊が丘はその<ヌルッ栗>を放り出し、
気づくと、しいたけ山を必死に駆け下りていた。
手にした帽子から栗がポロンポロンこぼれていく。
羊が丘は、先ほど目にした恐怖から逃れるように
なおも、山を駆け下りた。

その頃、しいたけ山、栗の木の下、地面あたりでは
羊が丘の手から転げ落ちた大きな栗の上で
何匹かのナメクジが身をはわせていた。
ナメクジも羊が丘に負けないくらい栗が好物らしい。
(しいたけ山の栗 おしまい)

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2007年10月 3日 (水)

しいたけ山の栗  破ノ巻

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羊が丘>(イナカーナ州、事務局員)は
木の陰にじっと身を潜めていた。
ここは州事務局にほど近い早朝のしいたけ山である。
頭上には、ようやく実をあらわにし始めた栗が見えた。
そっと、あたりをうかがいながら見回すと
うまそうな栗がここにもあそこにも落ちている。

果たして、拾っていいものかどうか悩む羊が丘であった。
ここ、しいたけ山はあの気前のいいフクミミ所有の山だ。
断われば、きっと分けてくれるに違いない。
そうだ、自分は州の事務局員である。
<イナカーナ収穫の秋>の取材と言えばいい。
州議会だよりで紹介すると言おう。

「ひゃあー」
腰を降ろしていた羊が丘は思わず声をあげた。
というのも頭に小さなかたまりが当たったからだ。
そのかたまりは背後にポトンと転がり落ちた。
振り返り、目を凝らしたら栗の実だった。
帽子をかぶっていたので胸をなでおろした。
帽子がなくて、栗がイガごと頭に刺さったとしたら・・・。
<栗、羊の脳天を直撃!>なんて新聞記事は御免だ。

羊が丘、手足先がまるごと丈夫な爪なので栗のトゲは平気である。
栗のイガも左右に上手にむける。
入れる袋を持ってきていなかったので、
拾った栗を一個二個と帽子にいれはじめた。
「焼くか、煮るか、栗ご飯もいいな」
シメ、シメ、シメ。

急の巻へつづく)

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2007年10月 2日 (火)

しいたけ山の栗  序ノ巻

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フクミミ、秋の楽しみのひとつは
しいたけ山に育った栗の収穫である。
栗のイガが日々、茶色に染まっていく。
朝、目覚めると一番で見廻りに行く。
昨日は栗の実136個をゲットした。

いつの年だったか、
しいたけ山の栗の木がユサユサ揺れていた。
近づいたところクマならぬフクミミが両手を木にかけていた。
木の上のまだ開かない栗まで無理やり落とそうとしており
シェフに叱られた。
フクミミ、食べる以上に収穫が好きである。

今朝も汚れたサンダルもなんのその
いそいそとフクミミは山へ向った・・・とさ。
破の巻へつづく)

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2007年10月 1日 (月)

秋は夕暮れ

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このゾクゾクしたさみしさが
わかる秋は夕暮れ

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