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2007年7月30日 (月)

月の砂漠 筆ノ者の場合

20051114_086
フィレンツェについた晩。
バスを降りて旅行カバンを受け取り、夜空を見上げたら満月だった。
乗ったツアーバスのドライバーの運転テクニックは素晴らしく、
ホテルにむかうフィレンツェ市内夕刻の混雑のなか、
路地の曲がり角に駐車する夥しい車の脇を
大型バスを切り返しながらスルリとすり抜けていく。
小柄で栗色の髪をしたドライバー、40歳くらいか。
本人が後でさりげなく自慢する以上に、
乗っている我々は窓に釘付けでバスと車の数センチの接近を

凄いと感心して見ていた。
フィレンツェはどうだったかって?
そう、日にちのないツアーでいく場所じゃないね。
ウフィツィ美術館なんて競歩しながら、みたようなもの。
「これが本物の<春>かぁー!」
ボッティチェッリを見てたら、もう時間がなくなっていた。
アルノ川がにごってて、ヴェッキオ橋も映えない。
市内のバスもどうやって乗ったらいいものかもわからずに
さよならでした。
翌日、塔の街サン・ジミニャーノを歩いていたらフィレンツェでの
バスドライバーがどういうわけか私たちを待っていた。
(バスドライバーは都市毎に変わった)
聞くと、同行ツアーの男性がバスに置き忘れた
皮のセカンドバッグをわざわざ届けにきたと言う。
フィレンツェからサン・ジミニャーノまでの
片道50キロほどの道のりを忘れ物のバッグを届けてくれたのである。
彼はお礼を受け取ることもなく、フィアットの初代パンダで
颯爽(さっそう)と帰っていった。
直線が印象的なパンダのハンドルを握る彼の姿のなこと。
それ以来、パンダを見かけるたびに思い出すほどだ。
異国の人の親切は心のオアシスに刻まれた。

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