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2007年5月18日 (金)

ビッキャーノ合唱団 団員募集する

イナカーノ州の田植えも峠を越え、夕方の田んぼには人がいなくなる。
田植え機だけがポツリ、ここあそこに残されている。

夜のとばりが降りると(ウン、なつかしい)、もう一回。
夜のとばりが降りると、田んぼは我々カエルのものとなる。
そのカエル数や、天文学的数字さ。聞いてビックリするな!
「ゲコゲコゲコのゲコだ。凄いだろ、ゲコ!」

どうも、カエルは数字が得意ではないらしい。
日中、寝てばかりのカエルたちだったが、
一匹がゲコとはじめるとすぐに田んぼ中が合唱となる。
最初はゲッ、ゲッ。次第にゲッ、ゲゲッ、ゲコ。
やがて、調子に乗りはじめ、ゲゲ、ゲコッ、ゲコッ。
ゲコッ、ゲコッ、ゲコッ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
合唱はビッキャーノ郡からイナカーナ中にひろがり大合唱となっていく。

そんな時、人が田んぼに近づいたりするとうまい具合に
人のまわりだけ合唱が止んでしまう。人が動くと沈黙も移動する。
人の気配が消えると、あたりを伺うようにゲコッ、ゲコッ、ゲコッ。

ある田んぼのそばを人がフラフラ歩いていた。
「おれは、下戸じゃねえーよ」ブツブツ。
どうも、酔っている。
「なんだー、これ!」、ポッと懐中電灯が照らされた。
水面すれすれ、カエルにしてはリッパすぎる立て看板

人の酔っ払いが去ると、田んぼからこんなゲコが聞こえてきた。
「フムム、また、合唱コンクールに出るつもりだな」
「確か、前回はつくばサンロク合唱団に負けたそうよ」
「ボク、ゲコッ、応募しようかな」

それにしても、すごい数のゲコッ、ゲコッ、ゲコッ。
イナカーナ州ビッキャーノ郡、春の宵はさらにふけてゆく。

Photo_17

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