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2007年5月27日 (日)

ペロリ・フクミミ 離れ<トラの穴>

イナカーナ住人を紹介する。
以前、<
東ノ都へ行く>に登場したその名をサー・ペロリ・フクミミと言う。
会食時に皆を見渡し必ず「さぁー」と開始宣言するフクミミだが、
サーは称号と理解していただきたい。
サーは<美しい国>を目指すというある国からかつて与えられた。

ペロリ・フクミミ、十数年前リタイアした後(のち)、
離れ<トラの穴>を建立し、そこで日中を過す。
離れに部屋二室あり、一室には収集した書画など展示し、
残る部屋で日がな一日悠々自適の毎日をすごす。
離れ<トラの穴>
なれば柱、戸と爪あと激しく、畳はささくれ立つもをかし
日経はじめ新聞五誌を購読、また見る聞くテレビの音量はすさまじいが、
本人は年相応と気にしない。

また、絵画、書は独学ながらたしなみ、同好の士を集めては展示会を催す。
<トラの穴>の住人たるもの、フクミミあまたの酒こよなく愛し、
それ以上にトラ仲間と談笑、歓談、酩酊する(うたげ)を好む。
宴の騒々しさ、本宅へも伝わり、家人の評判はなはだ芳(かんば)しからずや。
やがて、フクミミ宴半(なか)ばよりついウトウト眠りの世界へ入れば、
自然と客人自らの飲食せしグラス、杯、皿を洗い片付け帰途に就く。
フクミミ夜半に目覚めし折、今宵の宴、果たして夢幻(ゆめまぼろし)か
自問する。その折、月などいでればなおよし。
月に吼(ほ)えるフクミミの姿がそこにあるかもしれぬ。

このペロリ・フクミミ、感心なことに長年シイタケ栽培を行い
収穫せしシイタケを知人友人その他大勢に配るを得意とする。
シイタケをもらったほうは後(のち)にお返しを持参、これをフクミミ、
家人に余得と誇るが、いただいた家人は逆に気を使わせているようで
はなはだきまりが悪い。

フクミミ、海外旅行も好み、過去の渡航日数を数えればすでに
400日をはるかに越え、今も年に一度は海外へ赴(おもむ)く。
ことさら中国を好み、旅行回数は中国のみで十六回を数えた。
なぜ、それほど中国へと周囲は疑問に思ったが、
最初の頃は数多くの絵画、書、掛け軸を携えてイナカーナに戻ったので、
さぞ趣味のための買い物が楽しかったのだろうと推測された。
あるいは、農村ではあたりかまわずニワトリ跋扈(ばっこ)するかの国に
イナカーナ昔日のおもかげでも見たのだろうか・・・。

しかし、近年は以前のように興味をそそられる買い物がないのか、
中国国民総生産のあおり物価上昇に伴い掘り出し物激減したのか、
ほとんど手ぶらで帰国する。
旅立つ前の空港で、アルコール各人へ割り振り購入せしことからも、
フクミミ、夜毎(よごと)の宴が旅行最上の楽しみと思われる。
そのため、フクミミおのずと旅行の発起人・代表人となる。
つい先年まではイナ中友好トラの会代表も務めた。
そのようなトラ仲間から寄贈された門番がいつからか離れ
<トラの穴>玄関脇に立つ。
はじめて垣間見た客人よく人と間違え、
「おぼげだけ(びっくりした)」と報告が何度かあった。
この門番、中国は兵馬俑(へいばよう)から来たらしい。
名前の予定、未(いま)だなく、ただ<トラの穴>門番として立つ。

L1140214

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